治療について

坐骨神経痛とは、臀部から大腿構面にかけての強い痛みを言います。症状の名前であり、病名ではありません。腰椎疾患のひとつで、腰痛の次に多い症状です。

その原因については、さまざまなものが考えられます。この症状の原因で、若年層に多いのが腰椎椎間板ヘルニアです。梨状筋症候群も、坐骨神経痛を引き起こすことの多い病気です。腰椎椎間板ヘルニアは急激に症状が起こり、ラセーグ徴候(あおむけの状態で下肢を伸展挙上すると坐骨神経痛が増強)が特徴です。梨状筋症候群は緩徐に発症します。ラセーグ徴候は陰性となるのが一般的です。

高齢者では変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症などの変形疾患に多く見られる症状です。帯状疱疹により、鎖骨神経症が引き起こされることもあります。いずれも痛みが非常に強く、保存的治療を施しても、改善が難しいという特徴があります。いずれの原因であっても、治療の基本は対症療法です。

症状を緩和することに最大の重きが置かれます。主に整形外科を受診・治療を受ける方が多いようです。日常生活から改善していき、症状の程度に応じて薬物療法、理学療法、ブロック注射などの治療法が追加されます。ブロック注射を行っても、痛みが軽減しない場合は手術もありえます。

1週間程度で自然に痛みが軽減することが多いです。1〜2週間経過しても、痛みが続く場合は、治療を開始するべきです。慢性化を避けるためにも、早期に対応するようにしましょう。

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